北川改革〜「生活者起点の行政革命」

これまでの行政というのは、中央集権の縦割りで硬直したものであり、裏金問題に象徴されるように税金という公金意識がなく、議会と行政も馴れ合いで、漫然とぬるま湯にどっぷり浸かってきた。地方議会においては、利益誘導型政治や予算を分配するだけのちんけな政治が行われてきた。

三重県において、北川正恭知事がそれまでの自治体運営に経営感覚を取り入れ、事業評価システムを導入し、職員の意識改革、合理的な組織改革、人事等を行った。知事自らが率先垂範し、結果に対して責任を負うというトップリーダーとしての命がけの姿勢が「北川改革」の原動力となった。

そして、「生活者起点」という、民間でいうなら「お客様重視」という、ごく当たり前の感覚を取り入れたことである。行政の思考というのは、「ハコモノ」に陥りがちで、どうしてもコスト肥大を招く傾向にある。また単年度制の弊害もあり、年度内に予算を使い切ることが役人の腕の見せ所と勘違いしているとこもある。

民間であれば、「お客様重視」で顧客のニーズをしっかり把握し、ひいてはそれが社会貢献ということになる。そのために徹底した合理化、コスト削減に取組む。また、商品開発やプロモーションにも力を入れるだろう。その結果、当然利益が生じる。そこで社員のヤル気を引き出すには、ボーナスや給与アップ、人事など成果主義という考え方が生まれる。
消費者に還元するというのであれば、安くよい商品を提供するように、納税者に対しても、なるべく安い税金で、よい施策(行政サービス)を行うということに尽きる。

北川改革というのは、従来の日本の「お上」意識を払拭して、自治体運営を「お客様重視」の“経営”に変えたということであるといってよい。そして、最後に北川知事の提唱する「マニフェスト」という考え方は、「契約」であり、約束を破れば責任をとるという契約社会の当たり前の原則である。このことを実践する社会への変革こそが、最大の改革であるといえる。


更新日5月10日



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